句読点と記号
句読点やその他の印刷記号には、アルファベットの発展とは別に、そこから切り離されて、それぞれ独自の歴史があります。しかしながら、部品の要素要素を応用し、使い回し、繰り返しそのデザインの選択をテストすることも含めて、同じデザインのプロセスが適用できることに気が付くでしょう。
単純な句読点のグリフ
句読点のデザインで最初に行なうことは、「.」文字(つまり「終止符」または「ピリオド」として知られている文字)を作成することです。
このグリフの形はしばしば文字「i」の上の点(これは時に点画と呼ばれますが)から取られます。この点をコピーしたあとに、少し大きくしたいと思うかもしれません。いくつかの異なるサイズを印刷文や画面上でテストしてみることをお勧めします。
満足のいくサイズが確定したら、この「点」をその他のさまざまな句読点の基礎として使用できます。たとえば次のようなグリフに、です: 「;」「:」「?」「!」「¡」「¿」「·」など…。
次に作成するグリフは「コンマ(,)」です。コンマの形は、ほとんど驚くべきほどに、いろいろあります。自分でデザインを始める前に、幅広いコンマのデザインを見ておくことは役に立つかもしれません。
次の画像は、コンマが取り得る最も一般的な形のうちの二つです。
コンマの上部は、しばしば、ピリオドよりも多少軽く(細く)なっています。これは、もし同じ大きさであると、重く(太く)見えてしまうことがあるからです。サンプル画像では、右側のコンマが、この補正を施した良い見本です。このグリフに関して、もうひとつ気を付けなければならない一般的な間違いは、長さを短くし過ぎることです。
コンマのデザインが完成したら、セミコロン「;」の作成はかなり簡単です。
感嘆符「!」と疑問符「?」
感嘆符は、簡単に作成できそうに見えるという点で、油断がなりません。さまざまな活字書体を見てみると、時にはそのデザインが非常に単純であるように思われます。
しかしながら、感嘆符は、驚くほどたくさんのデザイン表現が行なえるグリフなのです。コントラストがほとんどないフォントでさえも、ドットの上にある縦棒部の上部の方が下部の方よりも幾分太くなることがよくあります。感嘆符の形状は、通常、ある程度コンマのデザインと関連しているのです。
疑問符もまた、下の点の上にある開いた曲線のバランスをとる必要があるため、非常に作成しにくいものと言えます。
感嘆符と同様に、自分のデザインに適切なものを選択する前に、異なるデザイン案をいろいろと見てテストしてみることをお勧めします。
文字「c」「C」「G」「s」「S」のグリフが、疑問符のグリフ・デザインに対する何らかの土台を提示してくれるかもしれません。しかし、それとは懸け離れた形状を選択することになることもあります。
その他の記号類
単純な引用符(')または垂直引用符(")は、印刷上の引用符である「‘ ’」および「“ ”」「‚」「„」とは異なります。
単純な引用符は、感嘆符の点の上にある縦棒の形に準じますが、個別にデザインし直すことも可能です。
印刷上の引用符は、通常、コンマに非常に密接に関連しています。しかし、コンマよりも長く、しばしば、より大きく湾曲しているはずです。
角括弧 [ ] の作成は、形が四角張っているので、比較的簡単です。それでも、そのデザインは他の活字書体で行なってきたデザイン上の選択を反映しているはずです。
解決すべき主たる問題は、高さと深さをどのくらいにするかということです。慣例では、高さは大文字の高さをほんの少し越え、深さは小文字のディセンダーの約 3/4 の深さまで、ベースラインから下がります。
この選択もまた、丸括弧 () や中括弧 {} のデザインに反映されます。この三つの括弧記号すべてのステム(縦線)の太さは、大文字と小文字の両方のステムの太さよりも細くする必要があります。
【ご注意】: メトリック ウィンドウ内で [ ] # の各文字をテストを行なう場合、各文字が表示されない可能性があります。これは、これらの文字がプログラムの予約語になっているためです。その場合には、[ ] や # をタイプする代わりに、「/bracketleft」「/bracketright」「/numbersign」とタイプしてください。
丸括弧は、D、C、G などの関連する形のデザインを参考にして描く必要があります。
中括弧は、そのデザインがかなり多様である点で注目に値します。 中括弧にはこの点で疑問符との共通点があります。中括弧の太さ配分は、他のグリフのデザインで遵守している規則を時に逸脱するという点で、数字の太さ配分に似ているかもしれません。